11の霊媒的性質
村上春樹はLP11…、
——村上さんが小説、とくに長編小説を書くというのとは、今日も何回も出ている「地下二階」に降りていくことなんだけれども、別の言葉で置き換えると、何をする行為と表現できると思いますか?
村上 今の話でいうと、雷を受けてるんだと思う。
——雷を受ける。ある意味で、巫女的に?
村上 巫女的なもの。メディウム(霊媒)というか、多分、ほかの人よりは電気を受けやすい体質で、多かれ少なかれそれを受けて、人々にそのメッセージをつたえているんじゃないかなと思う。ある意味では。一種の避雷針みたいなものかな。
——うん、ある意味では。
村上 だから、作家として才能があるかと聞かれても、そんなのはわからないし、また僕にとってはどちらでもいいことなんですよね。それよりは、そういうメッセージを受ける能力、あるいは資格を持っているか持っていないかというほうがずっと大事なことになります。それは芸術的才能とはちょっと違うものだろうね。
まさに11…!